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それならあなたは、私を照らす光。
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児童文学−『モモ』


小学生の頃から気になっていた小説。図書室に絶対あったのを覚えてます。
ハードカバーの分厚いそれに、なかなか手を出せなかったのは、
この本を読むにはまだ早いんじゃないかと無意識で感じてたのかもしれません。

二十歳を過ぎてようやく手にした文庫本。
思った通り、あの頃のあたしには理解出来なかったことが書いてありました。
それは子供には分からない、大人になったとき初めて実感出来ること。

現代の社会は時計によって支配されてます。
分刻み、秒刻みで流れていく時間に、誰もが焦って余裕を失いました。
科学や技術の発展と共に、人間は一つずつ大切なものを無くしていきました。
インターネットや携帯電話の普及、それが悪いことだとは思ってません。

けれど、本来あったはずの人同士の交流。
道端に咲いた花や真っ青な空を見て「綺麗だな」と足を止める余裕。
些細なことで喜べる、子供のような純粋な心。
便利になっていけばいく程、大事なものを置き去りにする時代。
客観的に見ていると、本当に悲しくなる世の中になりました。


一見無駄に思える時間。
他人から見たらどうでも良いような趣味。
だけどそれらは生きていく上で、何より重要なものだと思います。

「時間」に動かされる毎日。
働いて疲れて帰ってきて、眠って。
そして朝が来てまだいつもの毎日が始まる。
忙しい現代、その流れのなかで自分の時間を作るのも難しいとは思います。

だけど、どうか思い出して頂きたいです。
無駄とも思えるモノは、決して無駄ではないということ。
本当は仕事よりも何よりも大事なんだということ。
お金がなければ生活が出来ません。
お金を手に入れるには働かなければなりません。
そんな日々の中でたった一つでも自分らしく在れる「時間」があるのなら。
それはとても大切で、かけがえのないモノだということを、忘れないで貰えたらなら。


『モモ』は、そんな忘れてしまった何かを思い出させてくれる本です。
置き去りにしてきた何かを、取り戻させてくれる一冊です。

読み終えたとき、きっと変化があると思います。
それは無意識かもしれないけれど、とても大きな一歩になります。
こうやって言い切れるのは、自分がまさにそうだったからです。
忘れていたモノ、置き去りにしていた何かを、思い出させてくれたモモ。
『モモ』と作者のエンデに、心からお礼を言いたいと思います。
本当に本当にありがとう。


最後に、この記事を読んでくださっている方が、
変化のない毎日にウンザリして、空っぽになってしまっていたら、
是非この本…『モモ』を手に取ってみてください。
そしてモモという少女と、彼女を取り巻く世界を感じてみてください。
読み終えた後、とても大切な"忘れ物"を取り戻せると思います。
author : 麻彩 | comments (0) | trackbacks (0)

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